身の回りに張り巡らされている配線ダクトには様々な目的のために塗装が施されており、それによって便利な生活が守られています。

配線ダクトは文字通り配線が通っているため、雨などで濡れてしまうと火花や発火を招く恐れがあります。配線が切れてしまうと停電やネットがつながらないといった大きな問題につながるため、配管ダクトがそれらの危険から保護する役割を果たしています。

その際にダクトを劣化や損傷から守り、長く使えるようにしているのが塗装です。配線ダクトの塗装の最も大きな目的は、配線ダクトを腐食から守ることです。腐食によって亀裂や穴が生じると中を通っている配線を傷つけてしまうため、塗料が身代わりになることで中身を保護しています。

また、色を付けることでどれに何の配線が通っているのか一目で見分けることができ、作業員による人為的なミスを防ぐ役割も果たしています。さらに長期間使う中で万が一漏電してしまっても、他の配線に影響を及ぼさないように電気を外へ逃がさないという目的でも使用されています。

配線ダクトは地中に埋められているものも炎天下で使用されるものもあり、その環境ごとに異なる過酷な条件に耐える性能が求められます。そのため日々改良が重ねられ、使用環境に合わせた製品が用いられています。近年では技術が進歩し、ロボットによって自動で塗ることやメンテナンスが簡単な塗料が生み出され、広い面積を効率よく塗装する方法が広がってきています。