電気設備での配線で注意しなければならないのが電気火災です。
配電盤や分電盤などの電気設備には電線が集中していますが、経年劣化などによって接触不良の状態になってしまうと、過熱を起こすことがあります。そのことから火災が発生することもあり、電気火災は電気工事などで最も注意すべきリスクの一つとして挙げられます。また、そのことで電線の被覆が傷つき、漏電が起こったことで電気火災になっていくということも考えられます。
この様な経年劣化による事故のリスクについては、作業者がどれだけ細心の注意を払って作業をしたとしてもゼロにすることはできないでしょう。電気火災が大きな火災の原因になってしまうというケースもあり、火災防止はそうした点でとても重要です。そのような取り組みとして用いられているのが自己消火性をもつ配線ダクトの使用です。自己消火性の高い配線ダクトを用いることによって、電気工事では火災事故のリスクを低減させることができると言う事です。
自己消火性は燃焼への耐性という耐燃性の一つで、熱源が消えた後、自ら消火するという性質のことです。火に触れていると燃え続けるのですが、火が消えると消火していくというものです。配線ダクトの消火性質を持っていることによって、大きな火災へのリスクを低減させることにも貢献していると言えます。電気設備での配線を安全に管理できるために必要なアイテムとしてこのような配線ダクトが必要とされています。